第024号 「ブランド」戦略
今回のテーマは、「ブランド」戦略です。それは、何故かといえば、この10年間の不況にも拘わらず、安定的に、継続的に伸びつづけてきたものは、やはりブランド商品であり、ブランド企業であったといえるでしょう。その代表は、「ソニー」です。たとえば、携帯用ヘッドフォンステレオというものは、今では、ほとんどの人たちが使っていますが、これは、たんなる「普通名詞」であり、単なる製品に過ぎませんが、これが「ウォークマン」という名が付けられるとその製品は、商品になり、世の中の人たちが魅力を感じ、指名買いし、長期的に使用し、リピーターとなって、市場内での地位を勝ち取ることになり、業績も安定的に継続的に伸びていくのです。さらに、その商品ブランドにソニーという今度は、企業ブランドが加われば、鬼に金棒的になるのです。 では、元々「ブランド」という言葉の語源は、何でしょうか。それは、「烙印」です。牛などの家畜が広大な野原で放し飼いされる中、他の牧場の牛などとの区別、識別のために、また、競合相手に所有権を主張するために目印として焼印を体に押し付けたものです。その烙印を押された牛が単なる牛という製品から、たとえば、松坂牛や神戸牛のようなブランド商品にかわっていくのです。
徹底的に他のものとの違い、差異化、差別化を表すのです。この違いこそが、顧客価値であり、顧客満足の源泉になっているのです。また、さらには、その企業のアイデンティティ、すなわち、存在意義、存在理由の実践でもあるのです。そういう意味でも、今後、規模の大小を問わず、市場に顧客に、如何に他の商品との差別化を明確にした上で、いい意味での、顧客の心(マインド)に、焼印、烙印を押すことができるかが、勝負になってくるのです。 マーケットシェアからマインドシェアへといわれる所以です。どんどん顧客のこころに訴えかける商品、企業を目指していきましょう。一度、この世の中のブランド商品やブランド企業の分析をやってみてください。なぜ、ブランドとして、君臨し続けているのかと考えてみてください。
ある情報誌の企業ブランドランキング(1999年度)
1位:ソニー
2位:ホンダ
3位:マクドナルド
4位:アップル
5位:マイクロソフト
6位:資生堂
7位:コカ・コーラ
8位:NTTドコモ
9位:トヨタ自動車
10位:サントリー
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