第032号 コア・コンピタンス再考
今回は、今、経営論では必ず登場してくる「コア・コンピタンス」について、考えてみたいと思います。
直訳すれば、「中核的競争能力」となるでしょう。実際、この力のないあるいは、弱い企業は、苦戦を強いられていることは、皆さんも、ご存知のとおりです。IT不況やテロ、狂牛病等々、厳しい環境が続いていますが、その中でも、高業績を上げている企業があることも、事実です。特に、キャノン、リコーの両社は、最高益を出しています。その両社の共通のコア・コンピタンスは、何でしょうか。もちろん、自社ならではの「強み」をいかしていることは、間違いないと思いますが、私は、「固有の強み」と「新しい強み」の組合せが、新たなコア・コンピタンスになっている好例では、ないかと考えます。デジタル複写機が牽引車になっているようですが、それを支えている技術こそが、コア・コンピタンスではないでしょうか。
つまり、光学の強み、化学の強み、ネットワークなど高度技術の強みの組合せこそが、コア・コンピタンスになっているのです。アジア企業群もすぐには、真似ができないため、非常に優位な位置になるわけです。
我々もいかに、コア・コンピタンスを磨き、優位な位置にたてれるかが、今後の生き残りの条件になっていくことでしょう。
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