第054号 成人的自我状態(A・アダルト)の働きについて

今ここの「現状検討能力」を強化する
「現状検討能力」とは、求められる正しい結果(成果)に対する誤りのない理解と、達成するために必要な情報を収集し、現状を認識して、問題課題を解決するための「思考と対話」の融合をはかり正しい行動に導く能力であり、自問自答しながら検討する「内部対話」と、他者との関係において相互に質問や意見を交換し、現状を「理解、判断」して生産的状況に導く「外部対話」がある。
【現状検討の要素】
(1) 現状がどのような状態にあるかを真剣に観察し、できるだけ把握する。
(2) 現状における問題や解決しなければならない課題を具体的に抽出する。
(3) 優先的に解決しなければならない、妨げになる原因を探しだす。
(4) 正しい結果としての基準を確認し明確にする。
(5) 基準に満たない要素を具体的に細分化する。
(6) 解決するために「必要な要素」や「準備すべきこと」を明確にする。
(7) 客観的視点で、あらゆる情報を確認し、洞察する。
(8) 現状を、これまでの体験や経験による情報と比較し、複雑な事柄を分析し、どのような違いがあるか整理する。
(9) 前向きに解決する意欲をもち、建設的に考え判断する。
(10) 与えられたテーマに対して、常に「結果の予測」を忘れることなく最大限の成果を目指す。
(11) 効果的、効率的手段として考え、意思決定することを前提にする。
(12) 質と量が求められるが、「重要」なことは何かの問いかけする。
(13) あらゆる過程において、他の物事や他者、他部門との職務や技術や理論とのつながりに矛盾がないか、整合性を確認する。
(14) 自分の態度や行動を客観的に観察し必要以上に行動することを注意し、落ち着いて適切な対応をする意識を自覚する。
(15) 可能な限りの思考と対話のプロセスを経て結果に結びつくものであり、感情的な対応を慎み、自制心と忍耐が必要であることを自覚する。
上記事項を達成するには「より以上を目指す」という高い志から生じる「追求心」と、「何が何でも解決するのだ」という真理を求める意欲と熱意から生じる「集中力」が必要になる。
「検討能力」は可能性を信じきる強い決意と忍耐の中に生じるものである。

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