第108 号 事業ドメイン(領域)を明確にしよう
事業ドメイン(領域)を明確にしよう
「貴社は何業ですか?」と質問されて答えられない経営者の方はいらっしゃらないと思います。
ただ、その業種は電話帳等に記載されている職業別の業種でないでしょうか。だとしたら、今回の質問の答えとしては不正解となります。
今回の質問は、お客様から見て「貴社は何業か?」ということなのですが、いざ顧客視点として考えて見ると案外答えに窮する経営者の方もいらっしゃるのかもしれません。
今の厳しい外部環境においてもしっかりと業績を上げている会社は間違いなく「お客様から見て明確に我が社が何業かを一社員さんに至るまで答えられる」会社なのです。
例えば、一般的な業種区分では建築業なのですが、お客様は別に「建築」という商品が欲しいのではありません。その建築工事をすることで「快適な生活」や「健康的な住まい」を手に入れたいのです。
この視点で我が社が何業かを考えると「快適生活創造業」や「健康住まい創造業」となるわけです。そして、この「我が社が何業か」ということを専門用語で事業ドメイン(領域)といいます。つまりは、我が社の事業は、ここからここまでの範囲の中でおこないます、ということを明確にすることなのです。
なので、我が社は「お客様が快適に暮らすことのお手伝いは何でもしますが、お客様を不快にするものは一切しません。」と、やることとやらないことをきちんと線引きをして、社員全員がこの事業ドメインの実現に向けて、一致団結している会社が現在成果を創っているのです。
一度全社員で「お客様から見て我が社は何業なのか」ということを徹底的に討議されることをお勧めします。その討議の中で皆のお客様に対する念いや我が社の取り組むべき方向が明確になり、社内が一体化することにつながります。
改めてお聞きします。「貴社は何業ですか?」
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