第116号 何のために仕事をしているのでしょうか
先日ある建築会社に訪問させていただいた時に、社長から感動的なお話をお伺いしました。
その建築会社の協力業者である解体工事業者さんが頻繁にクレームを起こしていたので、社長はこのままではいけないと思い、膝を突き合わせて話し合うことにしたそうです。
建築業界に詳しくない方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明させて頂きます。解体工事というのは、古い家を壊して、廃材撤去する俗にいう3Kの仕事です。当然そういう仕事なので、多くの解体業者さんは嫌々仕事されている方が多いのです。
斜に構えた解体工事業者さんに、社長は「あなたの仕事は何ですか?」と質問されました。
「仕事って・・・家の解体工事屋ですよ・・・」とふてくされて答える解体業者さん・・・。
「あなたの仕事は解体工事じゃない。それまでその家で住まわれてきた家族の思い出を永遠にする仕事です。大切な家族の思い出がいっぱいつまった家を無造作に解体されたら、お客様はどんな気持ちになると思いますか? 丁寧に解体することで、お客様の思い出を永遠にすることができる尊い仕事なのです。」
この言葉で一気に解体工事業者さんの表情が明るくなり、その後「お客様家族の思い出を永遠にする」ために解体するようになったそうです。
誰しも人は、心の奥底に「人のお役に立ちたい」「お客様に喜んでもらいたい」「心からありがとう」と言われたいという思いがあります。
そして、どんな仕事でもそう言っていただける要素がたくさんあるのです。 「あなたは何のために仕事をしているのでしょうか?」
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