第119号 成果主義を成功させる4つのポイント

年末を前に、評価制度を導入されている各企業では人事考課が行われています。しかし、評価制度を上手く運用できている企業は意外と少ないものです。中でも成果主義を導入したが、これを成功させるための4つの要因を満たしていないために、運用できていない企業があります。成果主義を成功させるための4つの要因とは、
1. 社員さんの成長に対して会社が支援をしていること
2. 適材適所が実現できていること
3. 納得のいく評価が行われていること
4. 会社の業績が伸びていくと期待できること
です。
まず「1」においては、評価の時期だけ評価基準書に基づき点数をつければよいのではありません。前回の評価結果よりも向上していて、社員さんが自己成長を感じられるようになっていなければなりません。従って、日頃から上司が目標管理などを通じ成長支援をしていかなければならないのです。結果だけを見る評価では、いつも評価を受ける人間と受けない人間が同じになってしまう傾向にあり、人材の底上げができません。
次に「2」についてですが、社員さんの強みをしっかりと把握し、適材適所に配置してあげることが大切です。強みを発揮できない職場では、実力を発揮することができず、成果を期待することが困難になります。また、社員さんのモチベーションも高まりません。
「3」については、ずばり成果の証を明確にすることが大切です。なぜその評価になったのかを明確に伝えられなければなりません。成果の証は何も数字だけとは限りません。同行、立会、写真、資料、メモ、開発した製品そのものなども成果の証になります。
最後に「4」ですが、どれだけがんばって評価を受けても、いつも赤字で賞与が支給されないとなると、社員さんの立場からして評価はあまり意味のないものになってしまいます。評価をする以上は、がんばった人が報われるようにしなければなりません。そういう意味では、賞与原資は少なくても良いので、最低補償額を決め、評価に見合う配分をするべきでしょう。
このように、成果主義はすべての企業で上手くいくとは限らないのです。今後は、全員を一律な制度で評価するのではなく、個人個人に対応した評価をしていくことが必要不可欠です。

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