第136号 キャッシュを意識した経営を心掛けよう
ようやく寒さも和らぎ春本場を迎えました。各企業では、新鮮な気持ちで新年度をスタートされたことと思います。前期の実績は如何でしたでしょうか?好業績だった企業も、そうでなかった企業も、しっかりと現状分析をし、計画を立てられましたか?特に前期業績が良くなかった企業は、要因をしっかりと分析し、新年度に活かせるようにしておきましょう。決算においては安易に粉飾したりせず、今後どうしていくかを具体的に計画していくことが大切です。過去は変えられませんが、未来は変えることが可能です。金融機関も、融資した借入金をしっかり返済してもらえるかが一番の関心事です。計画にこの辺りのことが明確に盛り込まれていないと、貸し剥がしにあったり、金利を更に上げられたりする危険性が高まります。そういう意味でも、ある程度のキャッシュフローの知識を身に付けておくことが大切です。経営者自らが、金融機関に自信を持って資金繰りについて語れるようになることです。
それでは、どのように利益計画を立てれば良いかについて説明させて頂きます。
本来の利益計画は、売上高、変動費、限界利益、固定費、経常利益の順番で予算が入りますが、ここで終わらず次のようにキャッシュフローまで予算化します。
(1) 経常利益
(2)税引後利益(経常利益×(1-実効税率))
実効税率を50%と考えると経常利益の半分ということになります。
(3) 減価償却費
固定費で予算化した減価償却費を再記入
(4) キャッシュフロー (2)+(3)
以上のように利益計画が作成できると、(4) キャッシュフローが長期借入金の返済原資になることが明確に分かります。つまり、この(4) キャッシュフローが長期借入金年間返済額より少ないと、この計画では現金預金を取り崩したり、保険の解約をしたりしないと、返済できないということになります。また最悪、借入で借入を返済しなくてはならず、資金繰りは益々ぬかるみにはまってしまいます。
具体的な計画をもとに、しっかりと金融機関に説明できるようにしておきましょう。
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