第159号 評価制度作成のポイントと運用のポイント

評価制度を持たれている企業様は中小企業でも多く見受けられますが、運用まで上手くいかないというお声を多く聞きます。これは様々な要因が考えられますが、作成段階での要因と出来上がってからの運用の要因に分けられます。作成段階での要因は、経営者や人事部の幹部だけで作成されていることです。どうしても会社側だけの視点で考えてしまい、社員さんにとっては強制的圧力を感じてしまいます。もちろん強制的圧力も時には必要ですが、これだけでは社員さんのやる気や能力を引き出すことは出来ません。つまり、社員さんからの視点において、これだけ頑張ったのだから評価して欲しいという部分も大切だということです。
したがって、評価制度を作成する段階で出来るだけ多くの一般社員さんも巻き込み、現場からの意見を吸い上げることが必要です。
人は自分が最初から最後まで一貫して関わったことしか成果を生み出すことは出来ません。コンサルティング会社に丸投げして作成してもらうのは楽なことですが、会社の人材のことを一番よく知っているのは、会社の当事者ですので、その会社に合った人事制度にする為には、一人でも多くの会社担当者を巻き込むことが必要です。また、第三者に作成してもらったものは、先ほども述べさせて頂きましたが、理解度が浅く運用もなかなか上手くいきません。時間をかけても自らが作成し、コミュニケーションを図り、社員さんの理解を深めていく事によって、初めて運用がスムーズにいくのです。私も評価制度構築でコンサルティングさせて頂く時は、出来るだけ多くの社員さんに入って頂き進めています。一人ひとりと関わり意見を吸い上げ、評価制度に対する意識と理解を深めて頂いています。
そして、運用において大切なポイントですが、社内教育制度を充実させることです。評価制度の目的は人材育成です。毎回評価するたびに評価の内容が高まっていることが大切です。半年、1年間を振り返った時に、これもあれも出来るようになったという成長感や達成感を感じられるようにすることです。ですから、評価が低かった項目に対しては点数だけをつけて放っておかず、しっかりと次回の評価までに習熟させておくことが大切になります。社員さんお一人お一人すべて課題が違います。OJTではTTコースを受講し社内インストラクターを養成していくと共に、OFFJTでは、日創研の研修を上手く活用し、会社の活性化を図っていきましょう。

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