第165号 第十回「社会的知性の高いリーダーを目指そう

●「核家族化と心理状態の変化」について その3


さて、前回は人間の欲求について考えて頂きました。現在は個性尊重が大切にされてきた半面、知性的、理性的な人間関係が増えて、動物的な生き物としての感性豊かなのびのびした関わり方が減少している社会にあるように感じます。
人口減少が続いている時代の中で、特に都会においての傾向は、子供が仲間と一緒に自然な環境で自由に大らかに、いろんな遊びを通して体験をしていく機会が少なくなっていることもその原因の一つかもしれません。また、油断をすれば子供が事件に巻き込まれる不安な時代でもあります。「社会の核家族化」とでも表現すればいいでしょうか。
更に現在は共働きの両親も多く、親子で関わる時間も減少していますし、例えば遊び道具の玩具ひとつにしても、以前は子供同士で語り合いながら手造りを楽しむ時間もありました。「竹馬」「タコ上げ」、「水鉄砲」「お手玉」「おはじき」「人形遊び」「あやとり」などなど、対話しながら、競争しながらの、無邪気な楽しみのひとときがありましたが、現在ではほとんど忘れられた時間のように感じます。今では「物が用意された」便利な時代となりましたが、一度しかない子供のときの自然な遊び場が奪われてしまった・・そんな気がします。
このようなことを申し上げると何とも時代遅れの古臭い考え方になるのかもしれませんが、やはり、人間の「心の核になる豊かな感性を育てる機会」が少なくなっていることも確かなことではないかと感じています。
私たちの関わり方の基本姿勢を見直してみる必要があるのでは?と考えますが、読者の皆様方は如何お考えでしょうか?
◆社会的知性とは、お互いの持つ創造的思考力や行動力を通して「人間関係において、高い知性を発揮し、その場に相応しい結果を作り出す能力」と言われます。いくつかその特性が挙げられていますが次のような一例があります。
(1)豊かな想像力を活用し、将来に夢を持ち、将来の姿やビジョンを前向きに描き、明確に語ることが出来る。
(2)状況判断能力が高く、今やるべきことが明確で、効果的、効率的に迅速な相互作用が出来る
(3)謙虚で誠実な姿勢を保ち、引き受けたことには自ら責任をとることが出来る
では、次の機会と致します。

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