第171号 求められるリーダーシップのあり方

■20代が求める「理想の上司像」


新入社員さんが入社された企業の人事担当者や新入社員を受け入れる部署では、日常業務に加えて新入社員さんの教育がありますので、とても忙しい時期でしょう。費用と時間をかけて採用した新入社員を、大切に育てていきたいところです。
転職情報サイト「エン転職」(エン・ジャパン株式会社)が、20代の男女に対して、上司についてのアンケートを行いました。過去に尊敬する上司に出会ったことがあるという人に、上司のどこを尊敬していたのか聞くというアンケートです。
男女平均の1位は、同率で「いつでも相談できる雰囲気がある」「リーダーシップがある」(ともに33%)となりました。興味深い点は、アンケート結果を男女別で見てみると、大きな違いがみられることです。
まず、20代男性が答えた第1位は、「リーダーシップがある」で40%(女性では27%)。第2位は「視野が広い」で33%(女性では30%)。第3位は「決断力がある」と「部下・後輩の面倒見が良い」が同率で30%(女性では33%と30%)、という結果でした。
20代女性が答えた第1位は、「いつでも相談できる雰囲気がある」で36%(男性では28%)。第2位は「人によって態度を変えない」で34%(男性では26%)。第3位は「決断力がある」で33%(男性では30%)、という結果でした。
また、若者に「いずれどんな上司になりたいか?」という質問をしたところ、第1位はムードメーカータイプで20%、第2位は正義のヒーロー/ヒロインタイプで19%、第3位は親友タイプで18%、4位は学者タイプで13%が選ばれました。
それとは逆に、なりたい上司タイプとして順位の低かったのは、「背中で語る“父親”タイプ」、「教育視点を大事にする“先生”タイプ」、「危険を顧みない“切り込み隊長”タイプ」、「世話焼き“母親”タイプ」、「熱血!“体育会系”タイプ」でした。

■求められるリーダーシップが変わった


この結果から、これからの時代に必要となるリーダー像について考えてみましょう。
まず、以前のリーダーシップのとり方とは、正反対のリーダーシップが必要となるでしょう。「おれについてこい!」的なリーダーシップは、20代には敬遠される風潮にあるようです。上下の関係ではなく、困ったときにはいつでも話しかけられるような部下との距離が近い上司であることが求められます。
また、男女によって、求める上司像が違うということも見て取れます。女性が求める上司像として「いつでも相談できる雰囲気がある」が第1位、「人によって態度を変えない」が第2位になっているように、女性の方はリーダーのコミュニケーション・スタイルをよく見る傾向があるようです。それとは逆に、男性は「リーダーシップ」「視点」「決断力」などの、リーダーのタスク面に注目している傾向があります。
時代が変われば、求められるリーダーシップも変わります。一度、ご自分のリーダーシップのとり方を見直してみてはいかがでしょうか?

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