第181号 IOT(Internet Of Things)時代を考える

皆様、最近、「IOT」とか、ドイツが推奨する「インダストリー4.0」、アメリカ発「インダストリアル・インターネット」という言葉を耳にしませんか?これは、あらゆるモノとサービスをインターネットとつなげ、情報をやりとりすることで産業に革命を起こす、ということで、第4次産業革命とも呼ばれています。
たとえば、企業が関連企業を含めた世界中のオフィスや工場の機器をつなげ、情報をやりとりすることで、生産の「最適化」を狙うものです。顧客の注文に応じて、工場自身が「考え」、最も効率的な生産ラインを組み、部品の発注も行うという、いわゆる「スマート工場」とも言えます。
M2M(マシンとマシンのコミュニケーション)、SMC(サプライチェーンマネジメント)の高度化も含まれます。たとえば、IT(情報技術)による連携で、生産性を向上させる。あるいは、「見込みではなく、必要なときに作る」などです。
しかし、なにも効率化だけの話ではありません。もっと大切なことは、新たな「価値創造」が行えることです。顧客は欲しいモノを自分でデザインして、買うことができる。また、顧客が企業に注文するさまざまな注文内容は、企業にとっても貴重な財産となる。これが、新たな製品開発に活かせるのです。つまり、顧客と企業の間で、「価値共創」の関係が生まれるのです。
さらに、企業は、販売した製品のその後の情報を、長く追跡することが可能となります。ユーザーが製品をどのように使っているのか。故障が起きやすいのはどの部分なのか。企業の想定外の使い方は何か。等々こうして集められたビッグデータを、次回以降の製品開発に活かしていけるのです。
最近では、自動販売機が、単なる「もの売り」ではなく、言葉を発したり、生きた情報を発信したり、防災情報の拠点となったりと、いろいろと顧客と自動販売機が情報のやりとり・コミュニケーションを通して、価値の創造する場面が増えてきているのです。
最新の予測では、国内IOT市場は、2016年で11兆円、2019年で16兆円という予測も出ていますが、今後ますます成長していくことでしょう。
どうか、IOT時代に備えていきましょう。

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