第185号 成熟市場になればなるほど、商品・サービスは、細分化していく
皆様、お元気でしょうか? まだまだ暑い日が続きますが、夏バテには十分気をつけてください。そんな暑い日には、何か「力」(りき)の付くものが欲しくなりますよね。今回は、「肉」に関して、皆様と考えてみたいと思います。
そう言えば、8月29日は何の日ですか?はい、そうです。「やきにく」の日です。もうすでに、焼肉は食べられましたか?今、流行の肉は、赤身の肉でしょうか? それとも、熟成肉でしょうか?それにしても、まさに肉食ブームですね。私(63歳)の年代では、肉は非常に「高嶺の花」で、「すき焼き」なんかは、年に何回食べられるかという経験があります。当時は、肉の種類も肉の食べ方も非常に限られていましたが、現在のように市場が成熟してきますと、必ず商品やサービスは細分化し、いろいろな種類が出回り、そして、いろいろな食べ方が登場してくるのです。もし、皆様の業界や市場が成熟しているというならば、ぜひ、「細分化」すなわち、より「専門化」「特化」「こだわり化」を考えてみてほしいのです。成熟しているとは、顧客や消費者のニーズが、ある意味満たされているため、強い購買動機になっていないのです。いかに、欲しい、買いたいと思わせるのか。そのためにも、今までにない、こだわり・違い・特徴等のアピールが必要なのです。
今、「家肉派」という方々が増えてきています。こだわり肉を精肉店で買い、家で楽しむというスタイルです。ということで、今、精肉店のこだわり肉、すなわち、他では手に入らない肉を取り揃え、しかも、食べ方をアドバイスしたり、実際に精肉店の店内でこだわり肉の料理を出しているところも増えてきています。
2015年11月に日本に初上陸したパリの有名食肉店「ユーゴ・デノワイエ」(東京渋谷)では、ガラスケースの中に何種類もの肉の塊が並んでいます。仏産牛や高級銘柄豚「梅山豚(メイシャントン)」など、常時15種類を扱っており、平日の夕方や週末の午後には、30代~50代の夫婦らが買い求めに来ます。ステーキ肉を購入する人が多いですが、「手間のかからない肉料理は? 特に脂の少ない肉は?」というリクエストに応えて、お勧めの肉を伝授しているのです。ちなみに、一番人気は、調理のしやすい「サーロイン」とのことです。同店では、精肉の他にパテ、テリーヌといった加工品も販売しています。2階にはビストロが併設され、ステーキやハンバーガーなどを提供し、食べて気に入った肉は、1階の精肉カウンターで買えるのです。もう食べたくなってきましたね。そう、食べにいきましょう。
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