第194号 キャリアアッププランの構築と運用の仕方

キャリアアッププランとは、社員さんが入社されてから、どのように頑張ってスキルアップを図れば社内でどのような職位(一般的に主任⇒係長⇒課長⇒部長)に昇進できるのか、また、給与面でもどのくらいの年収を取れるのかを明確にしたものです。キャリアアッププランには、必ず、OJT(社内教育)OffJT(社外教育)の如何を問わず、教育支援が連動していることが必要です。

 基本的に習熟基準は三つに大別されます。一つ目は、社会人として身に付けていないといけない基本行動です。具体的には挨拶や身だしなみ、積極性や協調性といった項目です。これらは教育するのは難しいですが、日頃からしっかりと関わり習慣化させることが大切です。日創研では「13の徳目」を使った朝礼を推奨されていますが、ただ単に○印や△印×印を記入するのではなく、徳目で選んだ項目について意識的に実践していくことが必要で、また、上司を含め周りの人が関わってあげることが大切です。例えば、良い挨拶ができていればタイムリーにその場で「気持ちの良い挨拶ですね。」とストロークをあげたり、できていなければ「こういう時にこういう挨拶ができると良いんじゃない」というアドバイスをタイムリーにしてあげます。「ありがとうカード」を使うのも一つの手段だと思います。

次に二つ目は、職能(仕事に関する能力)です。例えば商品知識を身に付ける場合などは、当然参考となるカタログやマニュアルが必要ですし、勉強会を開催しミニテストを行なうことが必要でしょう。技術的な能力については手順書などを作成し、立ち合いで指導した後、確認してあげることになるでしょう。

三つ目は成果能力です。業績を上げたりする能力です。これは、コンピテンシーとも言いますが、これは、基本行動と職能行動の積み重ねによって培われていきます。また、日頃から「理念と経営」の勉強会の質問票に答えることの積み重ねもそうです。

人材育成は本当に大変ではありますが、継続することが一番重要です。皆さんはよくベンチマークと言って、良い企業に訪問され学ばれると思います。その企業に少しは近づけると思いますが、その企業通り、または超えることはできません。それは、出発点と最終地点は学べますが、過程の積み重ねまで見えないからです。一足飛びには成果は出ません。

良い企業になるためには、5年、10年教育を継続させて積み上げることが大切なのです。ぜひあきらめず、継続して教育支援を実践していってください。

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