第197号 トム・ソーヤーの発想に学ぶ

皆様、今回はあるエピソードを通して、マーケティングを考えてみてほしいのです。皆様もご存知のアメリカの著名な作家であるマーク・トウェインの「トム・ソーヤーの冒険」の件です。
1870年代 ミシシッピ川のほとりの人々の生活を書いたものですが、ある夏の日、トム・ソーヤーは、叔母さんから家の周りのとんでもなく長いフェンスを塗れと命じられます。それは、時間のかかる骨の折れる仕事になることは間違いありませんでした。日照りの中を一日中働いても、おそらく終わりそうにもありませんでした。ところが、トムは男の子が近づいてきたとき、ふと思いつき、非常に楽しげにペンキ塗りをやって見せます。友達が声をかけても振り向きもせず、一心不乱に芸術家のような眼差しで、今塗り終えたところを点検しています。友達が声をかけます。
「さては、仕事をやらされているんだな」と。しかし、トムは答えます。
「仕事?何のことだい?こんな楽しいことはそうそう毎日できるもんじゃない。」
「この塀をちゃんと塗れる子は1000人に1人もいないと思うな」
とやらせてくれと言われても、すぐにはやらせません。ついには、トムは友達の大切なものと交換でやらせてほしいと懇願される始末です。そうこうするうちに、友達はトムに渡す手土産を持って、順番を待って列を作り始めます。トムが木陰で休んでいるうちに、塀は3度塗りまでされて完璧に塗り終われ、トムの手には手土産がたっぷりと集まりました。
(限界はあなたの頭の中にしかない:ジェイ・エイブラハム著PHP研究所より引用)
 
さて、皆様いかがでしたか?何か子供ころを思い出しませんでしたか?私にも似たようなことがありましたので、非常に共感できます。この教訓は何ですか?いろいろ考えられることでしょう。子供心に子供の気持ちをしっかりと掴んで、逆に興味や好奇心を煽った。その気にさせた。何かマーケティングのヒントが隠されているように感じます。一度、自社でディスカッションしてみてください。 

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