第207号 見直そう、人こそ「企業の宝であり、日本の宝」です!

前回は人間力強化のための「自己制御パターンの強化」についてお伝えしました。近年は地球環境の科学的変化と共に、世界的に人間力の低下が指摘されはじめました。
AIなど人工知能の発達が進み、多面的に一般社会でも活用が進んでいます。今後どのような人間社会が構築されていくのか、未来の予測は全く想像できません。コンピューター技術が賞賛されることに異論はありませんが、心理学的観点から考えていくとき、一般的に人間の思考や、意志の力が弱くなり、感情制御が疎かになり、企業においても歯止めのきかない否定的暴走行為がときおり出始めています。
10月31日は東京渋谷の繁華街でハロウインに関連した行事が行われました。元々の起源は中央アジアの草原から馬車でヨーロッパに渡来した、インド、ヨーロッパ語族、古代ケルト派の言語を使う民族によるものとされ、秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的意味合いを持つお祭りだそうで、アメリカで民間の行事として定着したそうですが、カボチャをくり抜いて、子供たちが魔女やお化けに仮装して、近くの家々を回りお菓子をもらったりする風習があるようです。日本では渋谷の年中行事の一つになっているようで、今年はいろんな悪戯が横行し、車をひっくり返し、痴漢や盗みまで多発して大騒ぎしました。
終われば見事なゴミの山。これも渋谷を売り出す一つの戦略的要素があるのかとも思いますが、正に「正しく自己制御が出来ない」無自覚な行為です。豊かな日本社会の心の弛みから出た、如何にも幼稚な行為のように思えますが、読者の皆様方のご意見は如何でしょうか?
中小企業の活性化を目指して「人材育成」を生業とする我が社ですが、何とも恥ずかしく違和感があります。豊かさに溺れ、無自覚で、「自己調節が出来ない日本人の姿」にもどかしさを感じます。
21世紀は明治維新以来、これまでにない社会変革の時と言われますが、今こそ、人間力とは何かを問い直し、日本社会の行く末をしっかり考え直す時なのかもしれません。一人の国民として、また、国の発展を担う企業人として、特に経営者の皆さんが考えなければならない事ではないかと思います。
地球環境の暴走はすでに始まっています。今こそ、「人こそが社会の宝であり、企業の宝であり、日本の国の宝である」ことを深く考え直し、未来に備える人材育成のときです。人間力向上は企業や国家発展の要です。今一度、心技体の見直しが求められている社会であることを認識しましょう。

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